お助け隊サービス基準とBBSACの対応状況

IPA「サイバーセキュリティお助け隊サービス基準(2.1版・令和7年9月8日)」第2章が定める1類サービスの要件は、(1)〜(11)の11項目です。そのすべてについて、BBSACが担う範囲とSIer様が担う範囲を明示します。BBSACは登録申請者ではなく、SIer様が申請者となる前提です。

基準2.1版の要件BBSACの対応担い手
(1) 相談窓口
(サービス内容・価格・申込/導入時/アラート解釈等の技術/営業)
窓口そのものは提供しません。ただし「アラートの解釈」についてはAIが重大度・原因・推奨対応を日本語で出力し、調査手順も提示するため、SIer様の技術的な問合せ対応を支援します。 SIer様
(2) 異常の監視
(24時間の検知・通知。重大は即時=60分以内を目標、防御済み/対応不要は週1回のレポート)
「異常監視サービス」の部分を担当します。EDR等の監視ツール本体は含みません。重大度High/Critical は検知から数分以内にSlackへ通知し、Medium以下は週次レポートで通知します(=基準が求める二段構えの通知に一致)。 BBSAC
ツールはSIer様/ユーザー
(3) 緊急時の対応支援
(駆付け支援・年1回以上をユーザー費用負担なしで)
BBSACの提供範囲外です。 SIer様
(4) 中小企業等でも導入・運用できる簡単さ 日々の運用では、AIが日本語で要約するためログを読む専門知識を必要としません。ただし導入時にはお客様側の作業があります——AWSアカウントの用意とデプロイ用IAMロールの作成に加え、各ベンダー(Microsoft 365 等)でのAPI権限付与と管理者同意、資格情報のご提供、AWS側の上限引き上げ申請などです。手順は当社がご案内し、設定作業は可能な限り当社が代行します。 BBSAC
(5) 簡易サイバー保険 BBSACの提供範囲外です。損保会社との提携が必要です。 SIer様
(6) 上記(1)〜(5)のワンパッケージ提供
(原則1契約。監視装置のメーカー・型式、サービス提供の所在国、データ保存先サーバーの所在国を契約に記載)
契約主体はSIer様です。BBSACはその中にバックエンドとして組み込まれます。契約書に記載が必要な「サービス提供の所在国・データ保存先サーバーの所在国」については、BBSACから正確な情報をご提供します。 SIer様
(7) 中小企業等でも導入・維持できる価格
(初期費用は端末監視で50万円以下、月額は端末1台あたり2,000円以下。ネットワーク監視は装置1式で月額1万円以下。1台から契約可、最低契約期間2年以内 ほか/いずれも税抜)
この上限はユーザーがワンパッケージに支払う総額に対するもので、BBSACの卸価格そのものへの上限ではありません。ただし「EDRライセンス+BBSAC+保険+駆付け+SIer様の利益」の合計が上限内に収まる必要があります。BBSACの卸価格はこの制約を前提に設計します(料金は各顧客のIDライセンス数に応じて決まります)。 SIer様+BBSAC
(8) 中小企業等向けセキュリティサービスの提供実績
(IPA実証事業への参加、または類似サービスの実質的な提供・運用実績)
申請者ご自身の実績が問われるため、BBSACでは代替できません。 SIer様
(9) 情報共有
(IPAから要請を受けた場合、情報共有ガイドラインに従い少なくともアラートの統計情報をIPAへ提供)
ユーザーへの報告ではなく、IPAへの情報提供義務です。提出主体はSIer様ですが、要請を受けた際にBBSACが顧客横断のアラート統計(件数・重大度分布・脅威種別・期間)を抽出してご提供します。 SIer様
データはBBSAC
(10) 事業継続性
(要員確保・品質管理体制・財政基盤。登録機関から要請時に資料提出)
申請者の体制が問われますが、監視基盤を担うBBSAC側の継続性も説明対象となり得るため、必要な情報をご提供します。 SIer様+BBSAC
(11) 法令等の遵守 基準は実施主体・再販協力会社に加えて「パートナー」にも遵守を求めています。BBSACはこのパートナーに該当するため、本基準を遵守する立場です。 全事業者
登録後にも継続的な義務があります。 登録サービスは2年ごとに更新審査を受ける必要があります。またサービスの内容・構成を変更する場合は事前の届出が必要で、BBSAC側の仕様変更がSIer様の届出対象になる場合があります(変更時はBBSACから事前にご連絡します)。さらに登録機関からの各種調査への協力義務は、実施主体だけでなくパートナーにも及びます。
2類サービスを目指す場合: 2類は上記(1)〜(6)・(10)・(11)に加えて、1類サービスの提供実績、監視対象端末数の増加等の拡充要件、そしてより厳格な情報共有(IPAが都度指定する情報を、要請を待たず遅滞なくIPAへ提供)が求められます。

SIer向けのビジネスモデル

BBSACはSIer(ITサポート企業・地域インテグレーター)がお助け隊事業者として登録し、中小企業顧客に監視サービスを提供する際のバックエンドとして機能します。

SIerの役割

顧客向けサービス提供

お助け隊の登録申請・顧客との契約・駆付け支援・簡易保険の手配・サポート窓口を担当します。現時点では BonaBase / BBSAC ブランドでのご提供となります(SIer様のブランドで提供するホワイトラベル対応は実装予定です)。

BBSACの役割

監視基盤のバックエンド提供

ログ収集・AI分析・通知・レポート生成・ダッシュボードをSIerのバックエンドとして提供します。SIerは監視基盤を自前で構築する必要がありません。

費用の流れ支払い先内容
BBSAC利用料SIer → BBSAC初期費用(一括・接続製品数によらず一律)+ 月額(各顧客のIDライセンス数に応じて決定)
顧客AWS費用顧客 → AWS従量課金(規模により月5,000〜13,000円程度。〜50名で5,000〜8,000円/〜300名で8,000〜12,000円)
SIerサービス料顧客 → SIerSIerが自由に設定

お助け隊認定取得に向けた技術証跡

お助け隊サービスの登録審査には、監視体制・通知実績・レポートの証跡が必要です。BBSACが自動生成するデータが証跡として活用できます。

監視体制の証跡

ダッシュボード・ログ

AWSのCloudTrail・S3に蓄積されたログが24時間監視の証跡になります。

通知実績の証跡

Platinumファイル

アラートごとにAI分析結果・通知タイムスタンプを記録したファイルが生成されます。

レポートの証跡

週次・月次レポート

毎週・毎月自動生成されるレポートが定期報告の実績として審査に利用できます。

対応しているセキュリティベンダー

お助け隊基準が求める「EDRによる異常監視」に対応するため、EDR・IDaaS・SASE・ファイアウォール/UTMの主要6ベンダーからログを収集します — Microsoft Defender(EDR)、Microsoft Entra ID / Okta / Google Identity(IDaaS)、Cloudflare Zero Trust(SASE)、FortiGate(ファイアウォール/UTM)。CrowdStrike・Zscaler は対応予定です。

収集するログの種別・データパイプラインなど技術的な詳細はサービス詳細ページへ →

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